2017年1月31日火曜日

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教務主任の岩脇 清一です。 
今年も何卒よろしくお願い致します。
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今回は、皆さんが後回しにしそうな範囲をあえて扱います。
国家試験対策でこのメルマガを購読している方は余裕をもって解いてください。
(間違えたらこっそり覚えましょう。見直す最後のチャンスです。)

1.細菌の内毒素の特徴はどれか。すべて選べ。(微生物学)
a リポ多糖である。 
b トキソイド化が可能である。
c 外毒素と比較し毒性が強い。
d 補体を活性化する作用を持つ。
e グラム陰性菌の細胞壁に存在する。 

解答:a,,d,e

解説:微生物学から、細菌の内毒素に関する出題です。
内毒素・外毒素の比較に関しては、
卒業試験などで出題されやすい部分です。早い段階で修得しておきましょう。


~外毒素VS内毒素~
・成分 内毒素:リポ多糖(=LPS) 外毒素:タンパク質
・毒性 外毒素の方が強い
・熱抵抗性 内毒素:強い 外毒素:弱い(エンテロトキシンは耐熱性)
・生物活性 内毒素:補体活性化、骨吸収作用、
発熱作用(菌種により、生物活性に違いはない)
        外毒素:神経、腸管、細胞、赤血球、
白血球などに作用(生物活性は異なる)
・トキソイド化 内毒素:不可能 外毒素:可能

内毒素に関しては、他に

宿主の受容体(Toll like受容体)に作用する
グラム陰性菌の細胞壁に存在する
中心活性はリピドAである といったことを押さえておきましょう。


2.全部床義歯に付与される咬合様式で適切なものはどれか。すべて選べ。(全部床)


a グループファンクション
b モノプレーンオクルージョン
c リンガライズドオクルージョン
d フルバランスドオクルージョン
e カスピッドプロテクティッドオクルージョン

解答:b,c,d


解説:総義歯から咬合についての出題です。
この辺は理解が中途半端な学生さんも多々いらっしゃるかと思います。
これを機に押さえましょう。

~咬合の種類~

天然歯、クラウンブリッジ等の咬合様式
・グループファンクションルージョン(非作業側の臼歯離開)
・カスピッドプロテクティッドオクルージョン(犬歯誘導)
(天然歯の理想的な咬合の一つと考えられ、側方運動で作業側犬歯のみ接触)

総義歯に用いられる咬合様式

・フルバランスドオクルージョン(側方運動時にすべての歯が接触)
・リンガライズドオクルージョン(パウンドラインを参考に排列される、舌側咬頭のみ接触)
・モノプレーンオクルージョン(バランシングランプが付与される、無咬頭歯を用いる)

低学年の皆さん!今のうちからしっかりと理解しておきましょう。

次いきましょう。
3.偶発症とその治療薬の組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。(麻酔)

a 低血糖発作───────インスリン
b 過換気症候群──────エフェドリン
c 局所麻酔薬中毒─────リドカイン
d メトヘモグロビン血症────メチレンブルー
e アナフィラキシーショック───-アトロピン

解答:d

解説:歯科麻酔から偶発症と使用する
薬剤についての問題です。

近年難易度を増す国家試験。その中でも、
特に麻酔の難易度は急上昇しています。
実際に歯科医師になった際に経験する可能性もありますので、
麻酔を学習した学生さん、ここは必須ですよ!

~主な偶発症とその治療法~
血管迷走神経反射
血圧低下・脈拍数低下(徐脈)、悪心・嘔吐、冷汗、意識消失
治療法:下肢挙上(トレンデンブルグ体位はダメ)、
状況により酸素、アトロピン、エフェドリン投与

アナフィラキシーショック

血圧低下・脈拍数上昇(頻脈)・蕁麻疹・腹痛・下痢・嘔吐
治療法:気道確保・酸素吸入・アドレナリン投与を優先し、必要に応じてステロイド、抗ヒスタミン薬投与

過換気症候群(第10部 3問目も併せて参照のこと。)
呼吸性アルカローシス、低カルシウム血症、腹部膨満感
治療法:ジアゼパム、バックなどによる呼気の再呼吸、息こらえ

低血糖発作

血糖低下により発汗、顔面蒼白、意識レベル低下、けいれん
治療法:ブドウ糖などの投与により、速やかに血糖値を上げる(インスリンは下げてしまうので禁忌)

<局所麻酔薬中毒>

局所麻酔薬の急激な血中濃度上昇。初期では痙攣、多弁など
治療法:気道確保、酸素投与、痙攣が起きていれば
ジアゼパムなどの抗けいれん作用を持つ薬剤を投与

メトヘモグロビン血症
プロピトカインの過量投与による。チアノーゼなど
治療法:メチレンブルーの投与

4問目!これがラストです。

4.延髄に中枢が存在するのはどれか。すべて選べ。(生理学)

a 味 覚
b 呼 吸
c 飲 水
d 唾液分泌 
e 体温調節

解答:a,b,d

解説:生理学より、中枢についての出題です。
生理学ではかなり重要な分野ですが、後回しになりがちな部分ではないでしょうか。
確実に理解しましょう。

~延髄が中枢となるもの~
呼吸、循環(血管運動中枢)、吸綴、咀嚼、嚥下、嘔吐、味覚

~視床下部が中枢となるもの~
体温、摂食中枢・飲水中枢、血糖値、浸透圧、概日リズムの調節

生理学に限らず、基礎教科は早い段階から苦手意識を取り払っておきましょう。

いかがでしたでしょうか?
東京デンタルスクールでは、大学1年~
国浪生までの定期試験・CBT・国家試験対策を家庭教師・個別指導の
両方のかたちで行っています。
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執筆
東京デンタルスクール 教務主任
岩脇 清一

監修
東京デンタルスクール 塾長
岡田 優一郎