2016年9月24日土曜日

109回歯科医師国家試験 臨床実地問題 D問題解答・要点ポイント


歯学生1年~6年生の進級、CBT、
歯科医師国家試験対策のマンツーマン個別指導 


東京デンタルスクール  


塾長の岡田です。

109回歯科医師国家試験の臨床実地問題の
出題のポイントを前回に引き続き見てみましょう!

<衛生>
学校歯科健康診断のDMF歯率の出題であった。
図より読み取る必要があり、COをCと判断しないことが求められた。
また、△は喪失歯と判断する必要があった。


<保存修復学>
くさび状欠損の治療で必要な器具として
ガムリトラクター、サービカルマトリックスが出題された。

60歳女性。40年に齲蝕治療のため直接修復を受け、
除去し、コンポジットレジン修復を行うこととなった。
口腔内写真からはアマルガムが見られた。
除去の際、注水下で切削を行う、良好な換気下で行う。
ラバーダム防湿下で行う。修復物の切削量を少なくする。
が正答であった。

25歳男性。下顎第二小臼歯の2級窩洞が認められた。
Cファクターは2であった。修復に対して適切なものとして
エナメル質のリン酸エッチング、ボンディング材に対する
光照射時間の延長であった。


<歯内療法>
大臼歯部の歯肉主張を主訴で来院。軽度の打診通、
歯髄電気診に反応しない問題において感染根管治療が正答であった。

咬合痛を主訴に来院。9ミリのポケットがみられ、歯根破折であった。

68歳の男性。3か月前から咬合時の一過性の鋭い痛みを
自覚し、来院した。原因歯の特定に有用なのは擦過診であった。


<歯周治療学>
52歳の女性。下顎臼歯部の歯肉腫脹を主訴として来院した。
同部に4ミリ、5ミリのポケットがみられ、根分岐部病変は
認めない。次に行う処置としては骨移植術であった。

55歳の男性。下顎臼歯部の咬合時の違和感を主訴に来院した。
下顎6の分岐部では頬側から水平方向にポケット探針が
4mm入るが貫通はしない。GTR法による歯周組織再生療法を行うこと
となり、GTR設置前に行う処置として、スケーリング・ルートプレーニング、
エナメル突起を認め、ファルカプラスティが正答となった。

8歳の男児。歯肉の腫脹を主訴として来院した。
2日前から歯肉の激しい痛み、倦怠感および発熱があり、
食事時には出血を伴うという。プラーク中の細菌検査では
スピロヘータと紡錘桿菌が多数検出された。
疑われるのは壊死性潰瘍性歯肉炎であった。

<クラウンブリッジ>
歯肉に近いポンティック部の清掃に必要な
器具としてデンタルフロスが出題された。

53歳男性。上顎前歯部の審美不良を主訴として来院した。
2日前に脱離したという。エックス線検査で破折は認められず、
軟化象牙質の除去が行われた。
今後の処置方針を決めるにあたり、生物学的幅径確保の
可否がまず検討されることとなった。

感染根管治療の際の隔壁の目的として術野汚染防止が出題された。

陶材焼付冠のレストシートの付与する時期を問われ、
ワックスパターン形成時が出題された。


<局部床義歯>
レストのないノンクラスプデンチャーにおいて欠けている
要素として支持作用、連結強度が出題された。

92歳の女性。下顎義歯床下粘膜の疼痛を主訴に来院した。
数か月前から咀嚼時に顎堤の痛みを自覚しているという。
下顎小臼歯部相当部に限局した圧痛にてオトガイ神経圧迫が考えられた。

66歳の男性。食事がしづらいことを主訴として来院した。
写真より欠損の放置により顎位が下がっており、治療用義歯の
装着によって顎位の挙上がみられた。
治療用義歯の装着で改善できたものは咬合位、咀嚼障害であった。

65歳の男性、左側の咀嚼困難を主訴として来院した。
5年前に装着し、特に問題なく使用していたが、2週間から
急に噛みにくくなり、3日前に義歯の小臼歯部が欠けたという。
急に噛みにくくなった原因として維持格子の破折であった。

コーヌステレスコープデンチャーの私大装置の特徴として
正しいものとして維持力が持続することや側方力に
対して抵抗する形態であることが正答となった。

オルタードキャスト法の手順が出題された。
印象採得→メタルフレーム付咬合床→咬合印象の順であった。

<総義歯>
人工歯脱離を主訴。1年前に装着し、初めて人工歯が脱離した。
維持安定は良好であった。原因はレジン填入圧不足であった。

咬合時の義歯脱落を主訴とする患者が来院し、咬合時と
臼歯部の手圧時の適合が異なっている様子を読み取り、
人工歯の咬合調整を正答とする問題が出題された。
総義歯において前歯部に咬合接触がみられた。

77歳男性。人工歯配列後に行っている検査にて
写真より郎義歯試適中であり、確認事項として
スマイルライン、舌房が正答であった。

<矯正歯科>
Total discrepancyを計算させる問題が出題され、
表から5から5の数値を読み解いて計算する問題が出題された。

加強固定が必要となる矯正の問題に対し、
マルチブラケット装置と併用するものとしてヘッドギア、
トランスパラタルアーチを正答とする問題が出題された。

18歳女の子術前矯正を終え、上下顎同時移動術を行うこととなった。
SNAが小さく、上顎の手術の目的として上顎前歯列の前方移動、
上顎歯列正中線の左方移動が手術の目的であった。


<小児歯科>
5歳の女子。可撤保隙装置の鉤の除去の理由が問われた。
正答は成長抑制の防止であった。

13歳の女の子。下顎第二小臼歯の咬合痛を主訴に来院。
電気診断にて反応せず、歯根形成が未完成であった。
アペキシフィケーションを想定し、根尖孔の骨様組織形成が正答であった。

8歳の女の子が歯の破折で来院。直接覆髄と断髄の治療法の
選択の違いが問われ、根拠は露髄面の大きさであった。

7歳の男子。歯の萌出遅延を指摘され来院した。
パノラマエックス線写真より下顎6番の萌出遅延がみられ、
今後予想されるものとして上顎第一大臼歯挺出が正答であった。

14歳の男の子。下顎の第二乳臼歯が交換しないため来院した。
Eの下には5がみられた。Eの適切な対応は抜歯であった。

7歳の女児。上顎左中切歯の色調異常を主訴と
として来院した。考えられる原因は先行乳歯の根尖病変であった。

8歳の女児。下顎中切歯の咬合時の違和感を主訴に来院した。
同部は軽度の動揺がみられ、反対咬合により歯肉退縮がみられた。
原因として考えられるのは外傷性咬合であった。

6歳の男児。上顎前歯のエックス線写真により過剰歯がみられ、
適切な対応として抜歯が正答となった。

<口腔外科・麻酔・放射線>
白血球24,000/μl、LDH729IU/L(基準値120-245)の問題が
出題され、白血病を疑い、追加すべき検査項目として
白血球分画を正答とする問題が出題された。

口唇形成術の術前の瘢痕から画像にてCronin法
正答とする問題が出題された。

25歳女性、右側臼歯部の腫脹と疼痛を主訴に来院し、
病理写真からエナメル上皮腫を診断する問題が出題された。

10歳の女の子。永久歯の萌出遅延を主訴として来院した。
パノラマエックス線写真より歯髄腔の狭窄がみられた。
疑われるのは骨形成不全症であった。

末梢血幹細胞移植が施行された患者の口腔粘膜に
おいて、GVHDを疑い、扁平苔癬の病理画像を
選択させる問題が出題された。

上顎前歯部の根尖の透過像より鼻口蓋管嚢胞
を正答とする問題が出題された。

77歳の女性。口底の腫瘤を主訴として来院した。
病理画像より腺様嚢胞癌が疑われ、治療法は外科的切除であった。

全身麻酔中の写真のインフレーションチューブ破損により
起こりうるものとして換気不全、口腔内分泌物の気管内への
侵入を正答とする問題が出題された。

50歳女性。口腔内の疼痛を主訴に来院した。
1年前より違和感があり、1か月前から頬粘膜に接触痛
があるという。クラウンに隣接する部分の病変があり、
パッチテストの写真が出題され、続いて行う検査として
病理組織学検査、金属修復物元素分析を正答とする問題が出題された。

5歳の女の子。舌表面の精査を希望して来院した。
舌表面は数日で変化するという。地図状舌と診断され、
適切な対応は経過観察であった。

23歳女性。頸部の腫脹を主訴として来院した。有痛性腫脹
が認められた。もっとも疑われるものはリンパ節炎であった。

81歳男性。高血圧症と脳梗塞の既往がみられた。
入室時の血圧は105/70mmHgであった。
局所麻酔後、動機と気分不良を訴え、しばらくしても症状の
改善はみられなかった。心電図より頻脈がみられた。
適切な対応はβ遮断薬投与であった。

嚥下造影検査の問題で読影し、誤嚥を正答とする問題が出題された。

34歳の女性。下顎前歯部の膨隆を主訴として来院した。
3か月前に気づいたが、疼痛がないためそのままにしていた。
膨隆は徐々に増大しているという。
病理写真より骨形成線維腫が診断された。

38歳の女性。歯肉の接触痛を主訴として来院した。
3か月前から歯肉に水泡が出来、すぐに潰れしみるようになり、
次第に口腔内全体がヒリヒリ痛むようになったという。
病理増より類天疱瘡と診断され、関連が指摘されている
ものとしてBP180が正答となった。

8歳3か月の女児。前歯が噛まないことを主訴として来院した。
頭蓋縫合早期癒合、合指および口蓋裂を認めたという。
診断名はApert症候群であった。

77歳男性。下顎歯肉の腫脹を主訴として来院した。
1か月前から食事の際に接触痛があり、出血がみられることがあるという。
病理像からは扁平上皮癌が疑われ、パノラマエックス線写真
からは下顎管に迫る虫食い状の骨吸収がみられ、
治療は下顎区域切除であった。


定期試験やCBTが不安・・・
卒業試験や歯科医師国家試験に備えたい!


歯学部1年生~6年生の進級、CBT、歯科医師国家試験対策の

マンツーマン個別指導予備校 東京デンタルスクール
東京都神田松永町7 ヤマリビル3階
JR 山手線 秋葉原駅徒歩2分 ヨドバシカメラ前

東京デンタルスクール 事務局

03-6802-5260
(AM10:00-PM23:00 年中無休)