2016年7月26日火曜日

フラップ手術、組織学など頻出 歯科医師国家試験対策問題集


歯学部1年生~6年生の定期試験、CBT、歯科医師国家試験
のマンツーマン予備校 東京デンタルスクール 塾長の岡田です。

今回は、定期試験やCBT、歯科医師国家試験に対応した
無料メールマガジンを配信です!

東京デンタルスクール 
教務主任 岩脇先生よろしくお願いいたします!



こんにちは!東京デンタルスクール 
教務主任の岩脇 清一です。 

定期試験・CBT・歯科医師国家試験対策無料メールマガジン第31回目!
そろそろ夏休み、という方も多いのではないでしょうか。


このメールマガジンを購読されている方は、きっちりと力をつけ
て9月以降の試験を乗り切りましょう。
さっそく始めましょう!

1.歯根膜に存在するのはどれか。すべて選べ。(組織)


a 破骨細胞
b 線維芽細胞
c セメント芽細胞
d オキシタラン線維
e Malasse上皮遺残

解答:a,b,c,d,e


解説:組織学から、歯根膜に関する出題です。
国家試験から、定期試験、進級試験、卒業試験といろいろな所で頻出です。
低学年のうちから、確実に理解しましょう。

高学年のみなさん、この問題は絶対に落とせませんよ。

歯根膜は「固有歯槽骨」と「セメント質」に挟まれた組織です。

したがって、固有歯槽骨、セメント質の表面に存在する細
胞は歯根膜にも存在することとなります。

・線維成分:コラーゲン線維、オキシタラン線維(弾性線維の幼若なもの)
・細胞成分:線維芽細胞、セメント芽細胞、破セメント細胞(セメント質サイド)、
骨芽細胞、破骨細胞(歯槽骨サイド)
シャーピー線維:歯根膜の線維が歯槽骨、セメント質に入り込んだもの。
その他の細胞として、マクロファージ、リンパ球、未分化間葉細胞などが存在します。

低学年の段階から、確実な知識を身につけましょう!!

次いきましょう!!


2. 形態分化期の異常はどれか。1つ選べ。(小児)


a 過剰歯
b 癒合歯
c Turner歯
d 低位乳歯
e 異所萌出


解答:b
解説:小児から歯の発育異常についての出題です。
この事項は組織学、解剖学でも出題が可能であるため、定期試験、進
級・卒業試験、国家試験で頻繁に狙われます。

~歯の発育の異常の考え方~


開始・組織分化期 :歯の数の異常(無歯症など)、歯牙腫

形態分化期・添加期:円錐歯、巨大歯、矮小歯、ハッチンソンの歯、癒合・癒着、
          タウロドント(歯の形の異常)

添加期・石灰化期:エナメル質・象牙質の低形成、石灰化不全(斑状歯、ターナー歯)
         色調異常(歯の構造・形成の異常)

萌出期:早期萌出、萌出遅延、低位乳歯、異所萌出(歯の萌出の異常)

(添加期の異常は、形態の異常と石灰化の異常にまたがる。)
つまり、この問題は言い方を変えると「歯の形に異常が起こるのはどれか?」
ということになります。

試験頻出のこの分野。しっかりと押さえておきましょう!!

次いきましょう!

3.半固定性ブリッジについて正しいのはどれか。すべて選べ。(クラウンブリッジ)
a すべての構成要素を合着する。
b 有床型ポンティックを使用できる。
c ポンティックはキーウェイ側に設置する。
d 支台歯間に動揺度の差があっても応用できる。
e 支台歯同士の平行性が取れない場合に用いる。


解答:a,d,e

解説:クラウンブリッジより半固定性ブリッジについての出題です。

半固定性ブリッジについては、間違ったイメージを
持っている人もちらほら見かけます。ここでしっかりと理解しましょう。


~正しい半固定性ブリッジの特徴~

・すべての構成要素を合着する
ポンティックはキー側(出っ張りのある側)に設置する(維持力の弱い方をキーウェイとする)
連結部分が動くため、以下の症例に適する

・支台歯の平行性が取れない
・支台歯間の維持力、動揺度に差がある
・中間に支台歯を含むロングスパンブリッジ

可撤性の要素はないため、有床型のポンティックは使用できません。
半固定性ブリッジは、あくまで「連結部分に遊びのある固定性ブリッジ」と考えてください。
 
4問目!これがラストです。

4.以下にフラップ手術の術式の一部を示す。
(1)、(2)の術式において、使用する器具の組合せで正しいのはどれか。
1つ選べ。(歯周)
切開→粘膜骨膜弁の剥離→(   1   )→(   2   )
→必要に応じて骨形態の修正→歯肉弁の縫合
        1                          2
a カークランドメス  ──────────── キュレットスケーラー
b オーシャビンチゼル  ─────────── キュレットスケーラー
c キュレットスケーラー ─────────── オルバンナイフ
d キュレットスケーラー ─────────── カークランドメス
e キュレットスケーラー ─────────── キュレットスケーラー

解答:e

解説:歯周より、フラップ手術についての出題です。
治療の手順、使用する器具は臨床実地問題を中心に、試験で非常に問
われます。しっかりと押さえましょう。

~正しいフラップ手術の術式~
術野の消毒→浸潤麻酔→切開→粘膜骨膜弁の剥離→
不良肉芽の除去→スケーリング・ルートプレーニング→必要に応じて骨
形態の修正→歯肉弁の縫合

不良肉芽の除去、スケーリング・ルートプレーニング
ともにキュレットスケーラーを用います。

選択肢に挙げたその他の器具の使用法は以下の通りとなります。
・カークランドメス、オルバンナイフ:歯肉切除術の際の歯肉切除
・オーシャンビンチゼル:歯槽骨の形態修正(シュガーマンファイルも)

もう一点。なぜスケーリング・ルートプレーニングに
先立って不良肉芽の除去を行うのか?それは「出血の抑制」を目的と
するからです。不良肉芽は言ってしまえば、「毛細血管の塊」です。
したがって、これを残したままであると出血のリスク
が高まり、術野が明示できなくなります。
それゆえ、スケーリング・ルートプレーニングに先立ち不良肉芽を除去します。

歯周外科処置は試験で頻出です。使用する器具、
その手順は確実に押さえておきましょう。



COFFE TIME ~塾長 岡田の生徒さんに一言~



今回もテスト頻出の非常なポイントを岩脇先生がまとめてくれました^0^

特に

ポンティック側にキーがついている!!

フラップ手術は肉芽除去を行った後に、
スケーリング・ルートプレーニングを行う。


この2点は書籍に掲載されていますが、
見逃しがちなポイントです!

しっかり覚えていきましょう^0^V






いかがでしたでしょうか?
東京デンタルスクールでは、大学1年~
国浪生までの定期試験・CBT・国家試験対策を家庭教師・個別指導の両方のかたち
で行っています。
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執筆
東京デンタルスクール 教務主任
岩脇 清一

監修
東京デンタルスクール 塾長
岡田 優一郎