2016年7月7日木曜日

スカルパ三角 進級・医師国家試験



東京メディカルスクール 代表岡田です。
今回は医学生、歯学生、看護学生、PT・OT・ST・柔道整復師
などを目指す学生さんの役立つ解剖生理学マガジンをお届けです!

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岩脇先生に代わりまして、今回から執筆を担当致します、
東京メディカルスクール講師の松本健一(医師)です。 
よろしくお願い致します。

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今回で第8回目になります。

1.スカルパ三角を構成するのはどれか。2つ選べ。
a.大腰筋
b.大腿直筋
c.縫工筋
d.薄筋
e.長内転筋

解答:c、e
解説:解剖学より筋に関する問題です。
基本的な設問なのでしっかり押さえておいてください。

大腿前面の上内側部で鼠径靱帯,縫工筋,長内転筋で囲まれる
三角形の区域をスカルパ三角(大腿三角)と言い、 大腿動・静
脈、大腿神経、深鼠径リンパ節、深側に大腿骨頭が位置します。
解けなかった方は必ずアトラスで確認するようにしてください。
解剖の問題ではイメージを掴むことが何より重要で、それ
により理解も深まって記憶にも定着しやすくなります。

では次の設問に移ります。

2.基礎代謝に関して誤っているものはどれか。1つ選べ。

a.サイロキシンは基礎代謝量を低下させる
b.単位表面積あたりの基礎代謝量は高齢者で低い
c.栄養不良は基礎代謝量を低下させる
d.発熱は基礎代謝量を上昇させる
e.睡眠中は基礎代謝量が低下する

解答:a
解説:生理学より代謝に関する問題です。
本問も基本的な内容なのでしっかりと知識として定着させておいてください。
基礎代謝量とは、生命を維持するために必要な最小限のエネルギー消費量です。
基礎代謝量は人種、性別、年齢、身長、体
重、食事や運動などの日常生活の状態、気候などで変化しますが、
同性かつ同年齢ならば体表面積に比例すると考えても
らって差し支えありません。また、高齢になるにしたがって基礎代謝量は低下していきます。
サイロキシンは甲状腺から分泌されるホルモンで、骨格筋、心臓、腎臓、
肝臓など全身の組織で糖や蛋白質、あるいは脂質
の代謝を促進し、結果として酸素消費量が高まるため基礎代謝が上昇します。

さて、では次の問題に行きます!

3.門脈に注ぐ器官で誤っているものを1つ選べ。

a.結腸
b.腎臓
c.膵臓
d.脾臓
e.胃

解答:b
解説:解剖学より門脈に関する設問です。
門脈は食道下部、胃、小腸(十二指腸、空腸、回腸)、
大腸(盲腸、結腸、直腸)、膵臓、胆嚢、脾臓からの静脈を集め、肝臓
に流入する静脈幹のことです。上の選択肢中で
腎臓から出る静脈のみ門脈へと続きません

ラストです。

4.胃に関して誤っているものはどれか。1つ選べ。(医学生向け)

a.最内層には斜走筋がある
b.大網は前腹壁のすぐ後ろにある
c.粘膜には胃粘膜ヒダがある
d.胃底は横隔膜と接する
e.噴門には括約筋がある

解答:e
解説:胃の解剖に関する問題です。消化器系の解剖の中でも胃は頻出です。
ここもしっかりと知識を深めましょう。
胃は食道と連続した噴門(つまり胃の入口)から、
十二指腸に開く幽門(つまり胃の出口)まで続く、袋状の管です。
幽門では胃の平滑筋の3筋層のうち中輪筋層がよく発達し,、
幽門括約筋が形成されます。この幽門括約筋によって幽門が開閉し、胃
からの消化物が十二指腸へと送られていくのです。

いかがでしたでしょうか?
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執筆
東京メディカルスクール 講師(医師)
松本 健一

監修
東京メディカルスクール 代表
岡田 優一郎



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