2016年7月11日月曜日

歯科理工学の定期試験、歯科国試対策の予備校


東京デンタルスクール 塾長 岡田です。
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こんにちは!東京デンタルスクール 
教務主任の岩脇 清一です。 

定期試験・CBT・歯科医師国家試験対策
無料メールマガジンもついに第30回目
夏です。花火、夏祭り、部活もいいですが、勉強も忘れずに。
さっそく始めましょう!

1.セメントとその性質の組合せで正しいのはどれか。すべて選べ。(理工)
a EBAセメント──────────────-逆根管充填剤
b リン酸亜鉛セメント────────────硬化時の発熱
c グラスアイオノマーセメント──────────フッ素徐放性
d ポリカルボキシレートセメント─────────歯質接着性
e 酸化亜鉛ユージノールセメント────────コンポジットレジン重合阻害

解答:a,b,c,d,e
解説:理工学から、セメントに関する出題です。

国家試験、進級試験、卒業試験で頻出です。低学年のうちから、確実に理
解しましょう。高学年のみなさん、この問題は絶対に落とせませんよ。

~セメントの特徴~
・リン酸亜鉛セメント:粉→酸化亜鉛・液→リン酸、
硬化時に発熱(したがって、練和時には冷却ガラス練板を用いる)
・ポリカルボキシレートセメント:粉→酸化亜鉛・液→ポリカルボン酸、
歯質接着性を持つ
・酸化亜鉛ユージノールセメント:粉→酸化亜鉛・液→ユージノール、
歯髄鎮静作用、コンポジットレジン重合阻害(粉と
液がキレート結合で反応する際に水を生じるため)
・EBAセメント:粉→酸化亜鉛・液→ユージノールと安息香酸エチル、
逆根管充填剤(歯根端切除の際に用いる)
・グラスアイオノマーセメント:粉→アルミノシリケートガラス・
液→ポリカルボン酸、歯質接着性、フッ素徐放性、硬化
時に水と接触すると白濁し物性低下(感水)、予防填塞に用いる
レジン添加型では物性向上、感水性低下、熱膨張係数上昇、フッ素徐放性低下
・接着性レジンセメント:MMA系→粉はPMMA、液はMMA
              コンポジットレジン系→化学重合型、光重合型、デュアルキュア型。

この辺りは頻出です。確実な知識を身につけましょう!!

2. 肺活量は正常であるが、1秒率に異常をきたすのはどれか。すべて選べ。(麻酔)

a 肺 炎
b 肺水腫
c 肺線維症
d 気管支喘息
e 慢性閉塞性肺疾患

解答:d,e
解説:麻酔から換気障害についての出題です。
全身疾患に関する事項は定期試験、進級・卒業試験、国家試験で頻繁に狙わ
れます。医科とのかかわりが増えた近年の国家試験では特に頻出であるため、
検査値を含めてしっかりと押さえましょう。

換気障害には「拘束性換気障害」と「閉塞性換気障害」の2通りが存在します。

~拘束性換気障害~

・肺の機能障害(吸い込みづらい)→%肺活量は低下、
1秒率(全肺活量に対する最初の1秒で呼出する割合)、1秒量(最初の1秒
で呼出する量)は正常
肺炎、肺水腫、肺線維症

~閉塞性換気障害~
・気管支の機能障害(吐き出しにくい)→%肺活量は正常、1秒率、1秒量は低下
気管支炎、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患
つまり、この問題は言い方を変えると
「慢性閉塞性肺疾患はどれか?」ということになります。

試験頻出のこの分野。しっかりと押さえておきましょう!!

次いきましょう!

3.真性三叉神経痛について正しいのはどれか。1つ選べ。(口腔外科)

a 疼痛は正中を越える。
b 夜間の疼痛は顕著ではない。
c 星状神経節ブロックが有効である。
d ジクロフェナクナトリウムが第一選択となる。
e 下顎神経と比較して眼神経に発生しやすい。

解答:b
解説:口腔外科より三叉神経痛についての出題です。

神経疾患では、「三叉神経痛」と「顔面神経麻痺」「帯状疱疹後神経
痛」が定期試験、進級試験・卒業試験、国家試験で狙われやすいところです。

ここでしっかりと理解しましょう。

~正しい真性三叉神経痛の特徴~

・40代以上の女性に多い
・発作性、間歇的な電撃様疼痛
・好発は第3枝(=下顎神経)≒第2枝(上顎神経)>第1枝(眼神経)
・夜間、就寝時の疼痛はない
・疼痛は正中を越えない(片側性である)
・治療法はカルバマゼピン(抗てんかん薬)が第一選択となる(NsAIDS単体では用いない)
他の治療法として三叉神経ブロック、神経血管減圧術がある

ここで一つ。cの選択肢を選んだ方。星状神経節ブロックは
「交感神経節をブロックし、血流を促すことで傷ついた神経の
治癒を図る」ものです。顔面神経麻痺などには有効ですが、
三叉神経痛には一切無効であることに注意しましょう。

三叉神経痛には、痛みを引き起こす部位が存在します。
Valleixの三圧痛点:オトガイ孔、眼窩下孔、眼窩上孔
(圧迫による激痛)
Patrickの発痛帯:上唇、鼻翼、口角、側頭部皮膚など
(触っただけで激痛)

神経疾患のうち、三叉神経痛は試験頻出です。しっかりと対策をしましょう。
 
4問目!これがラストです。

4.直接覆髄法の適応となるのはどれか。1つ選べ。(歯内)

a 内部吸収が認められるもの
b 冠部歯髄に炎症が限局しているもの
c 軟化象牙質除去後の直径1mmの露髄
d 軟化象牙質除去中の直径1mmの露髄
e 軟化象牙質をすべて除去すると露髄の危険性のあるもの

解答:c
解説:歯内より、直接覆髄法についての出題です。
意外と状況のイメージが苦手、という方も多いのではないでしょうか?
しかしながら、臨床実地問題を中心に、試験で非常に問われます。
しっかりと押さえましょう。

内部吸収が認められるもの:歯髄を除去しない
限り症状は進行し続ける。(=抜髄が必要)
冠部歯髄に炎症が限局しているもの:
生活歯髄切断法(根未完成歯であればアペキソゲネシス)の適応
軟化象牙質をすべて除去すると露髄の危険性があるもの:暫間的間接覆髄(IPC)を行う。

さて、「軟化象牙質除去後の直径1mmの露髄」と
「軟化象牙質除去中の直径1mmの露髄」が残りました。同じように見えるこ
の2つの症例ですが、実は大きな違いがあります。

軟化象牙質除去後:軟化象牙質はすべて除去されているので
、「感染はないもの」として扱う。
軟化象牙質除去中:軟化象牙質はまだ残存しているので、
「感染はあるもの」として扱う。
したがって、cの「軟化象牙質除去後の直径1mmの露髄」は、
感染がない状態の点状露髄であるため、直接覆髄法の適応となります。

一方、dの「軟化象牙質除去中の直径1mmの露髄」は
感染が残存している状態の露髄であるため、歯髄治療(生活歯髄切断法
もしくは抜髄法)が適応となります。

たった一文字の違いですが、大きな意味を持ちます。問題文は丁寧に読みましょう。

いかがでしたでしょうか?
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定期試験・CBT・国家試験対策を家庭教師・個別指導の両方のかたち
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執筆
東京デンタルスクール 教務主任
岩脇 清一

監修
東京デンタルスクール 塾長
岡田 優一郎



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