2016年6月25日土曜日

歯科医師国家試験制度 改善検討部会 報告書


東京デンタルスクール塾長 岡田です。


難関化する歯科医師国家試験。
留年生の増加、卒業試験の難関化。


歯科教育業界は大きな変化の時を迎えている。

平成28年の3月に

歯科医師国家試験制度改善検討部会報告書

が厚生労働省により取りまとめられている。

ここでは簡単に内容の一部を紹介する。


<出題内容>

次の項目が充実項目として挙げられている

・高齢化などによる疾病構造の変化に伴う歯科医療の変化に関する内容
・地域包括ケアシステムの推進や多職種連携等に関する内容
・口腔機能の維持向上や摂食機能障害への歯科診療に関する内容
・医療安全やショック時の対応、職業倫理等に関する内容

<出題方法等>

必修問題80題
一般問題(総論) 100題
一般問題(各論) 80題
臨床実地問題 100題
合計360題

<出題形式>

Aタイプ(5つの選択肢から1つを選ぶ)
X2~X4タイプ (5つの選択肢から2~4つを選ぶ)
XXタイプ(正答数を指定せず選ぶ)
LAタイプ(6つ以上の選択肢から1つ選ぶ)
計算問題
順序問題(治療手順などを解答)

<合格基準>

必修問題     絶対基準(継続)
一般問題     相対基準(継続)
臨床実地問題  相対基準(継続)

禁忌肢:廃止
必要最低点:廃止

<多数回受験者への対応>

緊急性を要する課題であり、引き続き検討。
次回の議論の際に一定の結論を出せるようデータを蓄積する。

<共用試験 CBT>

統一基準について議論が進められるべきである。

<運用開始>
第111回(平成30年) 歯科医師国家試験からの運用を目指す。


上記が、歯科医師国家試験制度改善検討会
報告書の概要の一部である。


以下、私の総評を述べてみたい。


<総評 東京デンタルスクール  塾長 岡田優一郎>


難関化する歯科医師国家試験。
現在の人数は合格人数は

約2000人

で受験者数に対して約6割の合格基準となっている。



現役生からの留年人数の大幅な増加や
卒業試験では約半数の生徒が留年する大学が多くなっている。

そのため、6年生に対する歯科医師国家試験の合格率は
私立歯科大学の半数以上が3~4割の合格率となっている。

























現在の国家試験の合格者数は約2000人だが、
厚生労働省・歯科医師会とも


1500人


を適正人数として報告書がまとめられている。


また、今回の報告書の中では多数回数者への対応について



緊急を要する



として「次回報告書では一定の結論を出す」とのことである。


そのため、司法試験のように


制限回数が3回など
定められる可能性もある。




30歳過ぎでの受験制限を受け、歯科医師への
道が絶たれた場合、社会人としての道を歩むことになる。


歯科大学を卒業し、歯科医師への道が絶たれた
社会人経験のない30歳以上の成人にとって
社会からの評価は非常に厳しいものがある。


アルバイト、完全報酬型(フルコミ)の営業職、
肉体労働などどれも若い頃に経験しないと厳しい仕事が多い。


最後の責任は自分自身であり、
社会は厳しくも責任を本人に問う。


歯学部に入学後、悔いのないようにしっかり勉強し、
歯科医師を目指して歯科医師国家試験
という大きなハードルを乗り越えてもらいたいと切に願う。




東京デンタルスクール
塾長 岡田優一郎(歯科医師)
日本大学松戸歯学部 卒業 学部長賞 受賞


歯学部1年~6年生・浪人生の
進級・CBT・歯科医師国家試験のマンツーマン個別指導

東京デンタルスクール
東京都神田松永町7 ヤマリビル3階
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