2016年5月22日日曜日

メールマガジン 薬事法・病理・歯内療法


こんにちは!東京デンタルスクール 教務主任の岩脇 清一です。 
ご無沙汰しておりました。
「どうしても この問題が わからない (学生心の川柳)」
 そのような際には、学生どうしで気軽に投稿できる無料質問掲示板
をお気軽にご利用ください。
http://www.21style.jp/bbs/dentalsc/

定期試験・CBT・歯科医師国家試験対策無料メールマガジン、
第23回目!今回は3問ですが、その分内容は濃くしています。
さっそく始めましょう!

1.癌真珠はどれか。1つ選べ。(病理学)
a 萎 縮
b 変 性
c 壊 死
d 肥 大
e 過形成

解答:b
解説:病理学から、基本事項に関する出題です。
退行性病変・進行性病変は以前のメールマガジンで扱いました。
今回はその具体例を問いました。しっかりと押さえましょう。

それぞれの意味をもう一度復習しましょう。
萎縮:何らかの理由で器官・細胞の容積が減少したもの。
変性:代謝障害などにより、生理的に本来存在しない、もしくは存在していても異常な量もしくは部位に存在するもの。
壊死:局所における病的な細胞死。
これらは退行性病変でした。
肥大:細胞の数はそのままに、細胞の容積が大きくなること。
過形成:細胞の容積はそのままに、細胞数が増えること。
これらは進行性病変でした。

さて、癌真珠に話を戻します。これは、

扁平上皮癌において、角質球が癌胞巣の内部に存在している、
つまり、角質物が「本来存在しない部位(上皮下など)に存在している」こととなります。
したがって、癌真珠は「角質変性」となります。

言葉の定義から、さらに一歩踏み込んだ知識を身につけましょう!!


次いきましょう!!
2. 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の
確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)で定められているのは
どれか。すべて選べ。(衛生)


a 薬局の開設
b 劇物の指定
c 処方箋の保存
d 日本薬局方の作成
e 特定生物由来製品の取扱い

解答:a,d,e
解説:衛生から医薬品、医療機器等の品質、有効性及び
安全性の確保等に関する法律についての出題です。
かつて「薬事法」といわれていた法律です。意外と狙われがちですが、
丸暗記の人も多いのではないでしょうか?
ここはしっかりとイメージを押さえましょう。

この法律を一言でいうならば、「クスリと薬局のための法律である!」です。
(ここでいうクスリとは、医薬品と医療機器を指します。)
したがって、
・日本薬局方の作成(医薬品の規格基準書)→クスリに関すること
・医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品の指定→クスリに関すること
・劇薬・毒薬の指定・管理方法→クスリに関すること(劇薬・毒薬≠毒物・劇物。)
*毒物・劇物は毒劇物取締法、覚せい剤は覚せい剤取締法、大麻は大麻取締法、向精神薬は
麻薬及び向精神薬取締法によります。
・特定生物由来製品の取扱い→クスリに関すること
・薬局の開設→薬局に関すること
処方箋の保存は薬剤師法であることに注意しましょう。
頻出の法律はしっかりと押さえておきましょう!!


ラスト!!
3.ニッケルチタンファイルの特徴はどれか。2つ選べ。(歯内)
a. 破断トルクが大きい。
b. プレカーブの付与が必要である。
c. 使用回数を記録する必要がある。
d. 根管形成は基本的にステップバック法で行う。
e. 根管形成前に手用ファイルによる誘導路を形成する。

解答:c,,e
解説:歯内よりニッケルチタンファイルについての出題です。
ここは進級試験・卒業試験、国家試験などで
頻出の事項です。一度理解してしまえば得点源となるので、しっかりと理解しましょう。
ニッケルチタン合金製であるニッケルチタンファイルは、
「形状記憶」と「超弾性」の性質を持ちます。

・根管追従性がある
・事前に手用ファイルによる誘導路が必要
・形状記憶合金であるため、プレカーブの付与ができない(曲げてもすぐ戻る)
・破断トルクが小さい→無理な力を加えるとすぐに破折する
・根管形成は基本的にクラウンダウン法で行う
歯内療法や理工で意外と狙われるので、対策を深めておきましょう!
 

いかがでしたでしょうか?
東京デンタルスクールでは、大学1年~国浪生までの
定期試験・CBT・国家試験対策を家庭教師・個別指導の
両方のかたちで行っています。
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各自成書でご確認ください。

執筆
東京デンタルスクール 教務主任
岩脇 清一

監修
東京デンタルスクール 塾長
岡田 優一郎