2016年4月8日金曜日

組織学・補綴学・歯周病 進級・国家試験対策の個別指導 東京デンタルスクール


組織学、補綴学


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さっそく始めましょう!


1.舌盲孔より発生する組織から分泌されるのはどれか。1つ選べ。(生理学)
aレニン.
bコルチゾール
cバソプレッシン
dカルシトニン
e活性型ビタミンD3


解答:d
解説:生理学から、ホルモンに関する出題です。
ホルモンは定期試験・進級試験・国家試験で頻出です。
生理学のヤマ場ともいえるので、これを機に押さえましょう。

ここで、ホルモンの作用機序と分泌器管をおさらいしておきましょう。
視床下部:副甲状腺・甲状腺・性腺刺激ホルモンの刺激因子、
ソマトスタチン(成長ホルモン抑制)
脳下垂体前葉:視床下部からの刺激を受け、
副甲状腺・甲状腺・刺激ホルモン・成長ホルモンを放出
脳下垂体後葉:バソプレッシン(尿細管での水再吸収促進、血圧上昇)、
オキシトシン(射乳など)。
甲状腺:カルシトニン(破骨細胞抑制、血清Ca濃度低下)、チロキシン・
トリヨードサイロ二ン(代謝の亢進)。

上皮小体(副甲状腺):パラソルモン(破骨細胞活性化、血清Ca濃度上昇)。
膵臓:グルカゴン(α細胞・グリコーゲン分解促進=血糖値上昇)、
インスリン(β細胞・グリコーゲン分解抑制、血糖値低下)
副腎髄質:アドレナリン・ノルアドレナリン
副腎皮質:コルチゾール(抗炎症・ストレスに抵抗)、アルドステロン(尿細管におけるNa、K、Cl、水の再吸収促進)
腎臓:レニン(血圧上昇)、活性型ビタミンD3(血清Ca濃度上昇)


さて、舌盲孔より発生する組織は?「甲状腺」でしたね。この問題は言い方を変えると、
「甲状腺から放出されるホルモンはどれか?」ということになります。

ホルモン・発生ともに重要です。ここで知識を身につけましょう!!


2.第二咽頭嚢より発生するのはどれか。1つ選べ。(組織)



a.耳 管
b.胸 腺
c.口蓋扁桃
d.上上皮小体
e.下上皮小体


解答:c
解説:組織から発生についての出題です。鰓弓は皆さんマークしていますが、
咽頭嚢(鰓嚢)も定期試験を中心に狙われがちです。しっかりと押さえましょう!
そもそも咽頭嚢とは?「鰓弓と鰓弓の間のくぼみ」を指します。
それぞれから発生するものは以下のようになります。
第一咽頭嚢:中耳・耳管
第二咽頭嚢:口蓋扁桃
第三咽頭嚢:胸腺・下上皮小体
第四咽頭嚢:上上皮小体

上皮小体は、上と下が逆になることに注意しましょう。
発生はしっかりと押さえておきましょう!!


3.一次性咬合性外傷でみられるのはどれか。すべて選べ。(歯周)
a.歯根吸収
b.歯の動揺
c.付着の喪失
d.垂直性骨吸収
e.エックス線写真での歯根膜腔の拡大

解答:a,b,e
解説:歯周より咬合性外傷についての出題です。進級試験・卒業試験、国家試験などで頻出の事項です。
ここで正しく理解しましょう。
咬合性外傷には、一次性と二次性があります。
一次性咬合性外傷:「健全な歯周組織に、過度の力が加わって生じるもの」
二次性咬合性外傷:「歯周炎の発生している組織に、正常もしくは過度の力が加わって生じるもの」
両者に共通する所見

・歯の動揺の増加
・早期接触
・咬耗、歯の破折
・咬合痛、打診痛の出現(=歯根膜領域へのダメージを表す)
・エックス線で歯根膜腔の拡大、歯槽硬線の変化、歯根吸収、セメント質肥厚
二次性のみにみられる所見
付着が喪失しているので
・歯周ポケット・歯肉の炎症の増悪
・歯槽骨の垂直性吸収

対策
一次性:原因(早期接触・不良補綴物など)の除去
二次性:炎症のコントロール

一次性・二次性の違いは、対応できるように対策を深めておきましょう!

ラスト! 

4.リンガルバーについて正しいのはどれか。すべて選べ。(部分床)
a.小連結子である。
b.支持効果を有する。
c.バーの下縁を歯肉と接触させる。
d.リンガルプレートと比較して残存歯の齲蝕リスクが低い。
e.口腔底から歯槽部の立ち上がりが緩やかな症例に用いる。

解答:d

解説:部分床について、リンガルバーに関する問題です。大連結子は上顎・下顎問わず覚えておきましょう。
リンガルバーの特徴は以下の通りです。
・適応にあたり、口腔底から歯肉縁までの距離が7mm以上必要
・歯槽部の立ち上がりが緩やかな症例には適応できない(義歯の沈下により、食い込むリスクがある)
・歯槽部のアンダーカットには入れない(入れなければ適応可能)
・支持・維持・把持いずれもなし
・舌の運動障害は少ないが、舌感が悪い
・歯肉から離して設計されるので、齲蝕リスクが低い(プレートは全面を覆うので衛生的に悪くなる)
大連結子の特徴はもちろん、部分床義歯の構成要素の特徴は押さえておきましょう!


いかがでしたでしょうか?
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執筆
東京デンタルスクール 教務主任
岩脇 清一

監修
東京デンタルスクール 塾長
岡田 優一郎