2016年3月4日金曜日

アレルギー 歯科医師国家試験対策


アレルギー 歯科医師国家試験対策


歯学部1年~6年生の定期試験、CBT、歯科医師国家試験対策の

マンツーマン個別指導 東京デンタルスクールです。 

定期試験・CBT・歯科医師国家試験対策 無料メールマガジンの第14回目の
内容をご紹介致します。

「この問題がわからない…」
 そのような際には、学生どうしで気軽に投稿できる無料質問掲示板をお気軽にご利用ください。
http://www.21style.jp/bbs/dentalsc/

さっそく始めましょう!

1.花粉症と同じ作用機序で起こるのはどれか。すべて選べ。(微生物学)
a.気管支喘息
b.溶血性貧血
c.糸球体腎炎
d.接触性皮膚炎
e.Basedow病


解答:a
解説:微生物学から、アレルギーに関する出題です。
ここは定期試験・進級試験・国家試験で頻出です。
花粉症は何型アレルギーでしょうか?I型アレルギーですね。
つまり、この問題は言い方を変えると「I型アレルギーはどれか?」ということになります。
ここで、アレルギーとその発症機序をおさらいしましょう。

I型アレルギー:IgE抗体によって肥満細胞や
好塩基球よりヒスタミン・セロトニンが遊離し、血管透過性亢進、
気管支などの平滑筋の収縮、血管拡張が起こるもの。
アナフィラキシーショック、蕁麻疹、気管支喘息など

II型アレルギー:自己の細胞や組織に対する抗体が産生されて起こるもの。
(IgG、IgMが産生される)
尋常性天疱瘡、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、新生児溶血性黄疸など

III型アレルギー:免疫複合体(抗原+抗体)が補体・好中球を活性化させることによるもの。
関節リウマチ、糸球体腎炎、全身性エリテマトーデスなど

IV型アレルギー:感作されたTリンパ球による。抗体は関係しない。
    接触性皮膚炎、金属アレルギー、ツベルクリン反応など。

V型アレルギー:Basedow病


基本的な事項だからこそ、今ここで知識を身につけましょう!!


2.支台築造について正しいのはどれか。1つ選べ。(クラウンブリッジ)

a.ポストの先端は角をつくる。
b.ポストの長さは歯根の1/3とする。
c.ポストの太さは歯根幅の1/2とする。
d.歯質の厚みは0.5mm残っていればよい。
e.ファイバーポストを用いた直接法では歯質を温存できる。

解答:e
解説:クラウンブリッジから支台築造についての出題です。ここは試験頻出分野です。特徴を押さえましょう!
~正しい支台築造窩洞のかたち~
・ポストの先端は丸める(応力集中防止のため)
・ポストの長さは歯根の1/2以上と2/3未満とする(骨縁下まで形成する)
・ポストの太さは歯根の幅の1/3未満とする(歯根破折防止のため)
・単根歯では回転防止のための対策が必要
・歯質は1mm以上厚みを残し、フェルールを付与する

ファイバーポストを使用した直接法では、
アンダーカットが許されるため、歯質の削去量が少なくてすみます。

したがって、歯質を温存することが出来ます。
支台築造の目的も。
・残存歯質の補強
・クラウンの適合性・保持力の向上
・クリアランス量の調整 といったところがあります。

確実に押さえられるようにしましょう!

3.抵抗形態はどれか。1つ選べ。(保存修復)

a.箱型
b.鳩尾形
c.窩縁斜面
d.フレアーカーブ
e.インレー窩洞の凸隅角の整理

解答:a
解説:保存修復より窩洞形態についての出題です。
窩洞形態はBlackの窩洞の分類と並んで進級試験・卒業試験、国家試験などを
解く上での基本となります。ここで正しく理解しましょう。

さて、今回の問題の「抵抗形態」とは?
一言で言えば、「歯質や修復物が壊れないための形態」です。
抵抗形態として、箱型、アマルガム窩洞の近遠心壁への外開き、
アマルガム窩洞の凸隅角の整理などがあります。

「抵抗」というフレーズに引っ張られ、
「修復物が外れないための形態」と思っている人が比較的多い印象を受けます。
「修復物が外れないための形態」は「保持形態」であり、
箱形を基本とした外開き、鳩尾形、溝などがあります。
窩縁斜面はいわゆるベベルを指し、エナメル質窩縁の保護、
辺縁封鎖性の向上、インレーの鋳造収縮の補正を目的とします。

「凸隅角の整理」についてひとこと。やっていることは全く同じなのですが、
インレー窩洞とアマルガム窩洞では目的が異なります。

インレー窩洞では作業をしやすくする「便宜形態」、アマルガムでは「抵抗形態」に該当します。
他の便宜形態として、インレー窩洞の外開き、金修復の起始点などがあります。
フレアーカーブは「窩洞外形」に該当します。
最後にまとめると、
「抵抗形態」の抵抗は、「歯質や修復物の破壊に対する抵抗」と思ってください!


4.自閉症について正しいのはどれか。すべて選べ。(小児)

a.偏食がみられる。
b.反響言語がみられる。
c.TEACCH法が有効である。
d.環境の変化に適応しやすい。
e.症状は成人してからも現れる。

解答:a,b,c
解説:小児歯科から、自閉症に関する出題です。
脳性麻痺、自閉症などの障害者歯科の分野は
試験でもかなり狙われつつある事項です。ぜひこれを機に抑えましょう。
自閉症の特徴として、以下の様な事柄があります。


・3歳位までに現れる
・他人との社会的関係の形成の困難=コミュニケーションが困難
・言葉の発達の遅れ=反響言語(オウム返し)など
・興味や関心が狭く特定のものにこだわる=偏食、儀式的行動
・習慣を崩されること、環境の変化に強い抵抗を示す
では、歯科的な対応法はどうするか?絵や写真を用いて
次に行う治療内容を示すTEACCH法や、
Tell -Show-Do法が有効です。
また、習慣を崩されることを非常に嫌うため、同じチェアで、
同じ治療の手順で行うことが重要です。


障害者歯科の分野もむしできないものとなっています。ぜひ押さえましょう!


執筆:東京デンタルスクール教務主任 岩脇清一
    東京歯科大学卒業 血脇賞(優秀賞) 受賞


いかがでしたでしょうか?
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