2016年2月27日土曜日

鰓弓 歯科医師国家試験対策


鰓弓 歯科医師国家試験対策


歯学部1年~6年生のための定期試験や、
CBT、歯科医師国家試験対策をマンツーマン個別指導で
行う東京デンタルスクール です。

当スクールは関東全歯科学生様よりご来校を頂き、
口コミにより全国よりご来校を頂いております。


東京デンタルスクールの無料メールマガジンで
配信している内容をご紹介です。

さっそく始めましょう!

1.鰓弓性神経はどれか。1つ選べ。(組織学)
a.第I脳神経
b.第II脳神経
c.第III脳神経
d.第IV脳神経
e.第V脳神経


解答:e
解説:組織学から、発生に関する出題です。
ここは定期試験・進級試験・国家試験で意外と狙われます。

「鰓弓性神経」とは?一言で言えば、「鰓弓より発生する神経」です。


ここで、各鰓弓より発生するものをおさらいしましょう。


第1鰓弓:三叉神経・ツチ骨・キヌタ骨、外頸動脈、三叉神経支配の筋
(咀嚼筋、顎舌骨筋、口蓋帆張筋など)
第2鰓弓:顔面神経・アブミ骨、茎状突起、アブミ骨動脈・顔面神経支配の筋
(表情筋・茎突舌骨筋など)
第3鰓弓:舌咽神経・茎突咽頭筋、内頸動脈など
第4鰓弓:迷走神経・甲状軟骨、輪状甲状筋、大動脈弓など
第6鰓弓:迷走神経(下喉頭神経・反回神経)、後輪状披裂筋

さて、ギリシャ文字で脳神経を聞かれても大丈夫ですか?

第I:嗅神経 第II:視神経 第III:動眼神経 
第IV:滑車神経 第V:三叉神経 第VI:外転神経
第VII:顔面神経 第VIII:内耳神経 第IX:舌咽神経 
第X:迷走神経 第XI:副神経 第XII:舌下神経 となります。

鰓弓とそこから発生するもの、
脳神経のギリシャ数字にも対応できる知識をここで身につけましょう!!


次いきましょう!!


2.医療法に定められているのはどれか。すべて選べ。(衛生)


a.診療所の広告規定
b.医療法人の業務範囲
c.特定機能病院の規定
d.医療機関での放射線防護
e.都道府県における医療計画の策定


解答:a、b、c、d、e

解説:衛生から医療法についての出題です。
ここは歯科医師法と並び、試験頻出分野です。しっかりと押さえましょう!


医療法のイメージは、一言で言えば「医療と病院のための法律」です。
なので、医療に関する事項・病院や診療所に関する事項は医療法に規定されます。
他に医療法に規定されるものとして、


・インフォームドコンセント(医療に関すること)
・医療安全確保措置・医療安全支援センター(医療・病院に関すること)
・診療所・病院の開設・管理(病院に関すること)

ちなみに、いわゆる「5事業・5疾病」はeの
「都道府県における医療計画の策定」により定められます。
ここは確実に押さえられるようにしましょう!


3.金属床の全部床義歯において、
レジンと金属の境界を設定する時期はどれか。1つ選べ。(総義歯)
a.精密印象後
b.咬合採得後
c.人工歯排列後
d.歯肉形成後
e.蝋義歯試適後


解答:e

解説:総義歯より金属床義歯の制作についての出題です。
金属床に限らず、義歯作成の流れは
進級試験・卒業試験、国家試験などでの出題が非常に多いです。
ここで正しく理解しましょう。

さて、今回の問題の「レジンと金属の境界」とは?

つまり、フィニッシュラインを指します。


フィニッシュラインは口蓋部の形態に左右されるため、
形態が決まらないかぎり設定できません。
したがって、蝋義歯を試適した後に設定します。

今回の問題は、
言い方を変えると「金属床の全部床義歯において、
フィニッシュラインをを設定する時期はどれか」
ということになります。
多少言い回しを変えられても対応できるようにしておきましょう!

ラスト!


4.58歳の男性。左側舌縁部の異常を主訴として来院した。
生検の結果、扁平上皮癌と診断した。
腫瘍部は30×15mmの硬結を触れ、
左側に20mm×10mmのリンパ節転移を1つ認める。
遠隔臓器への転移はない。
この患者のStage分類で正しいのはどれか。1つ選べ。(口腔外科)
a.I
b.II
c.III
d.IVa
e.IVb


解答:c
解説:口腔外科から、Stage分類に関する出題です。
TNM分類、Stage分類は悪性腫瘍を学ぶうえで外せない事項です。


ぜひこれを機に押さえましょう。


まずTNM分類から。


T:原発巣
Tis:上皮内癌
T1:T≦2cm
T2:2cm<T≦4cm
T3:4cm<T
T4a:腫瘍が外舌筋、下歯槽神経、上顎洞、顔面皮膚などに浸潤したもの
T4b:腫瘍が頭蓋底、内頚動脈を全周取り囲む、咀嚼筋間隙、翼状突起まで浸潤したもの

N:所属リンパ節
N0:転移を疑うリンパ節なし
N1:N<3cm 単発同側
N2a:3<N≦6cm 単発同側
N2b:多発性同側(≦6cm)
N2c:対側もしくは両側(≦6cm)
N3:6cm<N

M:遠隔転移
M0:遠隔転移なし
M1:遠隔転移あり

これを基礎として、Stage分類を見ていきましょう!
Stage I:T1N0M0
Stage II:T2N0M0
Stage III:T3N0M0 or T1~3N1M0
Stage IVa:T4aN1M0 or T1~4aN2M0   
Stage IVb:N3M0(Tはなんでも良い)or T4bN2M0
Stage IVc:M1(T、Nはなんでも良い)
となります。
今回の問題では
腫瘍部は30×15mmの硬結を触れる→T2
左側に20mm×10mmのリンパ節転移を1つ認める→N1
遠隔臓器への転移はない→M0
ということで、T2N1M0より、StageIIIであることがわかります。

結構大変ですが、一度身
につけてしまえば確実な得点源となるので、ぜひ押さえましょう!

いかがでしたでしょうか?
東京デンタルスクールでは、大学1年~国浪生までの
定期試験・CBT・国家試験対策を家庭教師・
個別指導の両方のかたちで行っています。
ぜひお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。

執筆:東京デンタルスクール 教務主任 岩脇清一
   東京歯科大学卒業・歯科医師  血脇賞(優秀賞) 受賞

東京デンタルスクール 
塾長 岡田優一郎
日本大学松戸歯学部卒業・歯科医師
学部長賞 受賞



東京デンタルスクール
03-6807-1546
(メディカルスクール事務局 10:00~23:00・年中無休)


[ご注意]
内容に関しては、免責事項となります。
各自成書でご確認ください。