2016年1月24日日曜日

血液凝固因子

歯学部1年~6年生の定期試験対策、
CBT、国家試験対策を行う東京デンタルスクール 岡田です。

今回もしっかりと勉強していきましょう。



1.抗菌薬とその有害作用との組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。(薬理学)
a.βラクタム系------------Gray症候群
b.ニューキノロン系---------歯牙着色
c.アミノグリコシド系--------第8脳神経障害
d.テトラサイクリン系--------赤血球数減少
e.クロラムフェニコール-------痙攣

解答:c
解説:抗菌薬については、定期試験・卒業試験・国家試験での定番どころといえるでしょう。
今回は、その中から抗菌薬とその有害作用についての出題です。
さて、第8脳神経とは何神経でしょうか?そう、内耳神経ですね。
「アミノグリコシド系の副作用=難聴」ということはわかっている生徒さんは非常に多いと思います。
では、なぜ難聴が起こるのか?それは内耳神経が障害されるからです。
最近の試験では、「聞かれている内容は普通のことだが、それを小難しく聞く」問題が増えているように思われます。
聞き方を変えられても対応できるようにしましょう!!

他の選択肢の副作用ですが、a:アレルギー、b:痙攣、d:歯牙着色、e:再生不良性貧血(=赤血球数減少)、Gray症候群となります。

次いきましょう!!
2.von Willebrand病で異常がみられるのはどれか。すべて選べ。(口腔外科)
a.血小板数
b.出血時間
c.凝固時間
dプロトロンビン時間
e.活性化部分トロンボプラスチン時間

解答:b,c,e
解説:口腔外科から血液疾患についての出題です。ここは進級試験や国家試験で狙われる部分のひとつです。
von Willebrand病はどういう異常なのか?一言で言えば、「血液凝固の第8因子と血小板粘着能の異常」です。
よって、内因系凝固因子の機能、凝固因子全体の機能、血小板機能を評価する検査項目に異常を来たします。
この中でいえば、
血小板の機能の検査:出血時間
内因系凝固因子の異常の検査:活性化部分トロンボプラスチン時間(=APTT)
凝固因子全体の異常の検査:凝固時間
が正解になります。
von Willebrand病では、外因系凝固因子、血小板数に異常はありません。
よって、血小板数やプロトロンビン時間(PT)は正常です。
血液疾患を学ぶ際には、止血の機序を一緒に勉強してください。

ラスト!!
3.走行の違いにより観察できるものはどれか。1つ選べ。(組織)
a.Ebner線
b.Retzius線条
c.Owenの外形線
d.Andresen線条
e.Hunter-Schreger条

解答:e
解説:エナメル質・象牙質の構造の問題です。ここは横文字だらけで苦手としている生徒さんも多い部分でしょう。
それぞれ一緒に見ていきましょう。

a:象牙質の成長線で、4μm周期の成長線
b:エナメル質の成長線で、20μm周期の成長線
c:象牙質にみられる、不規則な石灰化不全線
d:象牙質の成長線で、20μm周期の成長線(Ebner線が強調されたもの)
e:エナメル小柱の走行の違いにより観察される構造
なので、この問題は言い方を変えると、「成長線ではないのはどれか?」ともとることができます。
成長線関係は卒業試験や定期試験で狙われるので、ここでしっかり知識を定着させましょう!

いかがでしたでしょうか?
東京デンタルスクールでは、大学1年~国浪生までの定期試験・CBT・国家試験対策を家庭教師・個別指導の両方のかたちで行っています。
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東京デンタルスクール

執筆:
教務主任 岩脇講師
東京歯科大学 卒業・歯科医師
血脇賞 受賞


塾長 岡田優一郎
日本大学松戸歯学部卒業・歯科医師
学部長賞 受賞



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