看護消化器 東京看護国試ゼミナール
<口腔周囲・食道>
唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)
食道の長さ25cm
食道の生理的狭窄部(食道入口、左主気管支交叉部、食道裂孔部)
<胃>
入口:噴門、出口:幽門
主細胞→ペプシノーゲン
壁細胞→塩酸
G細胞→ガストリン(幽門部)
<小腸>
十二指腸・空腸・回腸
小腸:パネート細胞(好酸性顆粒)
<大腸>
上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸
上腸間膜動脈、下腸間膜動脈
<消化酵素>
<腸内細菌>
腸内細菌→ビタミンKを合成するものもいる!
<排便>
内肛門括約筋→平滑筋
外肛門括約筋→横紋筋
<便秘>
ライフスタイルと繊維質
<下痢>
消化不良、アレルギー、感染、クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、腫瘍など
<下血・血便>
下血→上部消化管 黒色
血便→下部消化管
<吐血>
食道静脈瘤→S-B(ゼングスターケンブレークモア)チューブ
胃洗浄→生理食塩水
対応→ショック予防、窒息、止血。バイタルが重要
<悪心・嘔吐>
延髄の嘔吐中枢
原因:脳圧亢進(腫瘍・出血)、薬物、妊娠中毒、消化器疾患、乗り物酔いなど
マロリーワイス症候群
<腹痛>
食後→胃潰瘍
食前・空腹→十二指腸潰瘍
脂っこいものを食べた後の痛み→胆道系疾患を疑う
<食道がん>
95%が扁平上皮癌
原因:不明(アルコール、喫煙、食事、バレット食道(円柱上皮)、アカラシアなど
疫学:60歳以上の男性
リンパ行性転移が多い(肺転移など)→予後不良
放射線感受性高いものが多い
症状:初期(しみる、前胸部痛)、嚥下障害、嗄声
検査:造営、ルゴール染色(正常組織は染まる)、生検
治療:併用した治療
看護:全身状態、呼吸、IVH、喀痰、禁煙、術後2、3日は唾液は出す(嚥下させない)
術後は胸腔ドレーン、ネブライザー、後出血注意、縫合不全注意など
<食道静脈瘤>
肝硬変などが原因
症状:大量出血、ショック、肝不全、検査:造影、内視鏡
治療:EIS(内視鏡的硬化薬注入療法)、救命処置、内視鏡手術、S-Bチューブ
看護:刺激少ない食事、安静、排便コントロール、バイタル、バルーンの調整など
<アカラシア>
疫学:食道がんより若年
嚥下障害(冷たいもの、ストレスで憎悪)
一般的に予後良好だが、栄養障害や誤嚥による感染などで予後不良、
栄養状態を良好に保つことが重要
<ヘルニア>
・食道裂孔ヘルニア
肥満者、高齢者などに多い
食後に嚥下困難、胸やけ、心窩部痛など
食事は少量ずつわけて、すぐ横にならないようにする
・鼠径ヘルニア
乳幼児、壮年期以降の男性
ときに手術が行われ、腹圧の上昇を避けるようにする
<消化性潰瘍>
ヘリコバクターピロリ菌
十二指腸潰瘍→20~40代
胃潰瘍→40~60代
症状:嘔吐、心窩部痛、消化管出血
筋性防御、ブルンベルグ兆候、三日月状のガス→緊急手術
検査:造影でニッシェ(組織欠損部にバリウムがたまる)
治療:安静、禁煙、食事、薬物、外科など
穿孔後8時間をこえると死亡率が著しく増加する
看護:ストレスを避ける、栄養指導(刺激物を避ける)、バイタルなど観察
<胃がん>
90%以上が腺癌
疫学:50~60代 男性
ボールマン分類
シュニッツラー転移:ダグラス窩への転移
クルッケンベルグ腫瘍:ラン相転移
ウィルヒョウ転移:左鎖骨上窩転移
血行性転移:肝臓が多い
症状:無症状、もたれ、心窩部痛、膨満感など
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続き 胃がん
検査:造影、内視鏡
治療:基本的に外科、内視鏡下の手術、
再建方法:ビルロートⅠ法、ビルロートⅡ法、ルーY法
看護:消化の良い高カロリー食、術後の腹式呼吸、縫合不全に注意、
胃チューブ(自己抜去しないように指導、チューブの位置)
術後の膨満感:腸蠕動運動亢進薬、腹部罨法、浣腸
チューブ抜去:腸蠕動音の回復、発熱、縫合不全がないことを注意
食後30分~1時間はファウラー位
縫合不全に注意→3日目以降(発熱、頻脈、ドレーンの異臭など)
<ダンピング症候群>
早期ダンピング症候群:食後20分~30分。発汗、頻脈、悪心など
晩期ダンピング症候群:食後2~3時間、発汗、倦怠感など
食事回数を増やして1回の量を減らす
<クローン病>
原因不明、10~20歳代の若年層に多い
症状:下腹部痛、下痢など
治療:栄養療法、薬物療法、在宅経腸栄養療法(HEEH)
看護:合併症の痔、膿瘍をチェック、医療費補助の申請など
<潰瘍性大腸炎>
原因不明、若年成人、10年以上続くと大腸がんが好発
症状:下痢、血便、発熱、貧血など
合併症:中毒性巨大結腸症など
検査:造影、内視鏡など
治療:内科と外科、重症でステロイド
看護:食事(乳製品は禁忌)、ストレスに注意、下血・下痢が激しい時は絶食
<薬剤性大腸炎>
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎、MRSA腸炎
次ページ 大腸がん
<大腸がん>
95%以上が腺癌
日本では直腸癌が多い(続いてS状結腸)
60歳代にピーク
近年増加傾向(食習慣の欧米化)、転移は肝臓が多い
症状:血便、腹痛、腹部腫瘤
検査:免疫学的便潜血反応、直腸造影(apple core sign)、確定は生検
マーカー:CEA,CA19-9
治療:手術、再建
看護:検査前は腸内容物を減らす、縫合不全の予防、ストーマの説明
術後:感染予防が重要、イレウスに注意
<ストーマ>
本人が見ることができるセルフケアしやすい位置
皮膚のくぼみ、瘢痕、上前腸骨陵を避ける位置
腹直筋を貫く位置
腹部脂肪層の頂点
臍より低い位置
<大腸ポリープ>
腫瘍性と非腫瘍性
<虫垂炎>
症状:妊婦や老人では典型的な所見が出ないことがあるので注意が必要
腹痛、悪心、嘔吐、便秘、初期は心窩部痛、やがて右下腹部痛
検査:八卦球増加
マックバーネ点、ランツ点、クーメル点
術前:下剤・浣腸は原則禁忌
術後は流動食をはじめて普通食に戻す
腹壁瘢痕ヘルニアになりやすいので術後1ヶ月は激しい運動はしない
次ページ 急性腹膜炎
<急性腹膜炎>
腸管穿孔や、機械的刺激などにより発症した腹膜炎。急性腹症
重症ではショック、DIC、多臓器不全を引き起こす
症状:腹痛、発熱、腹膜刺激症状(筋性防御、ブルンベルグ兆候)
検査:血液検査(炎症反応)、エックス線検査、エコー,CT
治療:抗生物質、輸液、ドレナージ、手術
<痔核>
誘因:妊娠、立ち作業、便秘など
症状:出血、出血が長期で貧血、疼痛
治療:硬化両方、手術、内痔核の手術(ミリガン・モルガン法)
看護:術前は下剤や浣腸、術後疼痛がある場合にはシムス位、
刺激の少ない食事、規則的な排便、術後早期から肛門の清潔(座浴)
<イレウス>
機械的イレウス(閉塞・絞扼)と機能的イレウス(麻痺・痙攣)
機械的イレウス→腸雑音の亢進、金属音、蠕動不穏
麻痺性イレウス→超雑音の焼失
検査:腹部単純X線(腸管ガス像、鏡面像形成(ニボー)
イレウスの合併症→脱水・電解質異常と敗血症→ショック
絞扼性イレウスの場合には緊急手術の適用となる。
看護:安静、電解質の補正、体位、腸運動の確認
痙攣性イレウスに腹部マッサージは禁忌
<過敏性腸症候群>
ストレス、腹痛を伴う便秘と下痢
精神的な治療と薬物療法、生活指導
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